フェーズ5:全体の評価


 対象となる労働者の面接指導が全て終了した後、事業者はストレスチェック(検査)および面接指導の実施状況を労働基準監督署に報告します。

 また、事前準備から検査実施、面接指導、集団分析までの流れを振り返り、次回に向けた改善点を検討します。2年目以降であれば、前回実施した職場改善の効果についても評価し、より良い方策を検討し取り組んでいきます。


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労働基準監督署への報告


 ストレスチェックの実施状況(在籍者数、受検者数、面接指導を受けた人数)について、法律に基づき報告する義務があります。

 報告の義務があるのは常時50人以上の労働者を使用する事業場です。1年に1回、所定の様式(様式第六号の二)に記入して所轄労働基準監督署長に提出することとなっています(労働安全衛生法 労働安全衛生規則 第52条の21)。

 加えて、厚労省マニュアル「-98-」ページ(印刷表記)では、
  • ストレスチェックを複数月に亘って行った場合は「検査実施年月」欄には最終月を記載する
  • 報告書の提出時期は、各事業場における事業年度の終了後など、事業場ごとに設定して差し支えない
  • 部署ごとに順次行うなど、年間を通じてストレスチェックを行っている場合は、検査は暦年1年間での受検者数を記入し、それに伴う面接指導を受けた者の数を報告する
  • 「常時50 人以上の労働者を使用する事業者」に該当する否かを判断する際には、パートタイム労働者や、派遣先における派遣労働者も含めて事業場の労働者の数を数える
  • 様式の「在籍労働者数」欄には、ストレスチェックの実施時点でのストレスチェックの実施義務の対象となっている者の数(常時使用する労働者)を記載する
といった説明が補足されています。

報告様式のイメージ(様式第六号の二)

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 労働基準監督署への報告様式はこちらからダウンロードできます。
労働基準監督署 報告書式 »
(厚生労働省ホームページ内にリンク)

 報告義務を怠ったり虚偽の報告すると、五十万円以下の罰金に処せられます。
(労働安全衛生法 第百条、第百二十条の五、第百二十条の六)


補 足

 厚労省が2017年7月26日にストレスチェックの実施状況について公表しました(こちら)。
 2015年12月1日に制度が施行されて以降、2017年6月末現在で労働基準監督署へ提出された報告を取りまとめた内容となっています。
 公表された資料によれば、実施が義務付けられた事業場のうちの約8割でストレスチェックが実施されたとのことです。
 未だ実施していない企業・事業場への措置が気になるところですが、情報が得られ次第、紹介していきます。



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